第247回 『俺は怒っている』


もの凄く腹が立っている。腹が立って、腹が立って、病気になりそうだ。あ、もうなったか!
いつ寿命が来るか分からない俺だから、これまで控えて来た非道い日本語を存分にブチまけると決めた。  
なぜ日本で安倍晋三みたいな、くだらなくて無能で、無責任で教養のない男が、総理大臣になれたのか。  
この手の阿呆は、どこの事業所でも門番か駐車場係がせいぜいで、四流学校でも運動部のキャプテンは務まらない。  
この男は劣等感の固まりで、大嘘つき野郎だ。国際会議場や国会や、記者会見や街頭演説で、異様に高揚して大言壮語する。  
もう一度、同じことを繰り返す。なぜこんな男が日本の総理大臣になれたのか。最高権力者になれたのか。日本という国は文明先進国だ。国民の就学率はほぼ100%、識字率がこんなに高い国は世界でも珍しいんじゃないか。それなのになぜこんなイビツなハンパもんが首相をやっているんだ。
4ヶ月大袈裟じゃなくて死の淵を彷徨って、俺にははっきり分かったことがある。  
とにかく二度も全身麻酔をかけられて、オシッコもウンコも垂れ流しで、点滴をされながら一日中ベッドに縛り付けられていたんだ。正直言って、意識はずっとモーローとしていた。そんな頭でも、出来ることと言ったら考えることしかない。  
ナースが含ませてくれる氷だけが命の綱という惨めなことになってしまったが、時間だけは売れるものなら気前よくロハでもあげたいほどあったから、普段は思い出したくないようなことまで端から思い出して、いろいろ仔細に考えたんだ。  
夜学の高校しか出ていないと、バカにしちゃいけない。俺は安倍晋三や麻生太郎より、ものを考える力は高い。二人ともバラもユウウツも書けないだろ。俺は字引を引くから不自由しないが、安倍も麻生も字引なんか持っちゃいない。  
知らない言葉や漢字は、子供の頃は爺やや家庭教師が、政治家になってからは、役人が代わりに書いてくれる。だからこいつらはいつまで経っても何も覚えない。麻生の演説原稿にはタケやマツ、デルとハイルまで役人が振ったルビが書いてあると、俺は酒場で聞いた。多分本当だ。  
簡単に人が教えてくれると覚えないし、考えることも面倒臭いから止めてしまう。ものを判断する土台が築かれなくて、間違ったことでも鵜呑みにする。  
ラグビー協会の親玉だという森喜朗は、早稲田のラグビー部OBだというが、俺は信じない。体育会でラグビーをやった男だったら、いくつになってもドロップキックぐらいは出来る。国会議員のラグビーチームの練習風景が5秒ほどテレビに映ったが、森喜朗は初めて楕円球に触った男にしか俺には見えなかった。おそらく予算をパクッて来るのにいいから、ラグビー協会はこの男を親玉に据えているんだろう。  
杉並の自転車に乗った女は、婆さんも現役も、燗c馬場に駆けつける荒木又右衛門みたいな、必死の形相をしている。少し大袈裟なら三歩譲って“微笑みの用意が欠落した顔”と言っておこう。  
身近に字引の用意がない政治家の爺いどもと、杉並の自転車に乗った女とは、肝腎な物を持っていないことで共通しているから、多分同じ種類の日本人だと俺は思っている。  
こんな人たちが自民党と公明党に投票したと思っていたら、婆さんや若奥さんだけではなく、日本人はみんな大新聞とテレビにウソを信じ込まされているのだと呑み友達が言う。  
そう言えば俺の子供の頃は、朝日も読売もNHKも“天皇陛下のオンタメに国民は喜んで死ね”と叫んでいた。それなのに戦争が終わるとその途端に民主主義の大合唱なのだから、この連中はさもしい権力の狗だ。  
次は長い時間をかけて、原発の安全神話を国民に擦り込んだ。今度の目標は、金持ち・大会社優遇だ。格差が広がれば、貧しい者は兵隊になるしか道はないという構図を作りたいのだろう。  
可愛いポチは犬だが、こいつらは狗だ。俺の字引には“狗”は大新聞とテレビのことだと書いてある。責任を取らない政治家と役人、おこぼれを得る為にそのウソを垂れ流して協力するマスコミに、日本は汚染されている。  
最近若い人たちが声を上げ、行動を起こし始めている。とても嬉しい。若い人たちに希望が持てなければ、安心して俺は死ねない。
ああ、でも本当に腹が立つ。しかし腹が立つと、腹が減る。でも俺は今あんまりたくさん食べられないんだ。ヤケ酒も呑めない。  
けどこんなに怒れるってことは、俺、結構元気になったんじゃないか?  


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