第174回 『第二自民党の醜態』


俺は毎日のテレビのニュースと、それに新聞を、見たくない。読みたくない。しかし半隠居だとは言っても、世の中と全く無縁になってもいけないから、週刊新潮と週刊現代だけは毎週拾い読みしている。  
テレビのニュースも全く見ないわけではない。女房殿の見る番組もあるし、飼い猫のウニはテレビに鳥が出て来ると画面を食い入るように見るから、俺も付き合って見ている。  
ウニは妙な奴で、ネコなのにライオンや虎、豹やチータといったネコ科の惚れ惚れするようなカッコイイ連中には、まるで興味を示さない。女房殿もウニと似た所がある。綺麗な黒木メイサにも、蠱惑的な安藤美姫にも、それに半世紀前の俺にクリソな小栗旬にも無関心なのだ。  
CSチャンネルで、東京スター銀行が“充実人生”というCMをやっている。目を背けるようなCMで、俺は閉口してほとんど厭世的になって、大袈裟ではなく生きているのが嫌になってしまう。この銀行屋は俺を殺そうとしているらしい。  

最近はテレビも新聞も週刊誌も、地震の話で埋め尽くされている。「何年以内に何割の確率でM8クラスの地震がやってくる」というやつだ。“覚悟をしておけ”、“出来る準備を怠るな”と言うのだが、この野郎ッ、どこまで脅かせば気が済むんだ。  
東京は一週間に一度くらい身体に感じる地震がある。ウニは震度2までは、耳を立てて近くにいる俺や女房殿に「これ地震?!」という顔をする。  
しかし震度3以上になると、反射的にそれまで寝ていたソファーから飛び降りて、我が家で一番頑丈なテーブルの下にもぐり込む。このテーブルは上から照明が落ちてきても、横からテレビが飛んできても、ビクともしないくらいしっかりした造りだ。  
そんなこと教えたわけでもないのに、ウニはちゃんと知っているんだ。凄いネコだ。天才キャットだ。  
あと二〜三年経ったら、ウニは地震の予知も出来るようになる。「パパ、三日後に大きな地震が来るよ」と、教えてくれたら、これはもうネコじゃない。博士だ。大学院特別名誉ダイ教授だ。  
地震の予知に国は莫大な予算を注ぎ込んでいるが、これは無駄な金だ。人知の及ばない世界がある。一度付いた予算はどうせ役人の既得権益だから、「ハイ、そうですか」と、減らすことは絶対にないのだろうが、後付け理論に金をかけるより、学校の耐震強化や災害後のインフラ復旧に金を使う方が生きた金に決まっている。  
仕方ないから俺はウニの才能の開花を信じて、全力でサポートする。予算なんかカニ棒だけでほとんどかからない。   

鳩山由紀夫、菅直人、それに野田どじょうっ子と続いた民主党は、あまりに低レベルで目を背ける。いくら我慢強い俺でもノロウィルスに感染したみたいに嘔吐の連続だ。  
自民党がひど過ぎて、日本の有権者が初めてやった政権交代だったが、無能で無責任な小僧たちは、国民の期待に全く応えられない。  
民主党は、恥を掻いたとか、千載一遇の好機を逸したとかそんなレベルではない。再起不能か病院行きなのだ。  
今日もバカにされた田中直紀がシドロモドロで答弁する惨状を、オバカテレビは喜んで映していた。質問する方もする方、答える方も答える方で、正視に堪えない。  
白状するが俺は前回の衆院選で、いつものように共産党には投票せず、政権交代を願って生まれて初めて民主党に投票した。  
松下政経塾は女子短期裁縫学校よりダメだったし、民主党は第二自民党だった。コイツらは自民党と同じで、公約は選挙の時だけでハナから守る気はない。東電のメカケでマスコミの子分だ。  
俺は一度でもコイツらに投票したことを恥じて、次の衆院選は謹慎して棄権する。  



目次へ戻る