第113回 『ゲス下郎の品のない面』

過剰な敬語と謙譲語を出鱈目に並べたヘンな日本語で、自民党に条件闘争を仕掛けた、そのまんま東がやっと尻尾を巻いて退場した。しかしその間、ゲスで浅ましい狂態をオバカテレビは嬉々として延々と映し続けた。
俺の家は三歳と三ヶ月の猫しかいないからいいが、小さな子供がいる家では、こんな男を子供に見せてはいけない。子供はスポンジみたいなもので、こういう浅ましい芸人の面を朝に夕に見ていると、すぐ見境なく自分の中に取り込んでしまう。
日本ではオバカテレビに映る頻度が、人気と正比例する奇怪な国だ。

国民の教育程度と教養が、日本に限って反比例するのは、敗戦以来ずっと根気よく続けられた権力者の愚民化政策の成果なのに違いない。日本の教育程度の高さは、読み書きソロバンだけで、善悪すら曖昧にするから、最高教育まで受けても、何がいいことで何が悪いことか分からないまま大人になる。
そして遂に、途中で無責任に政権を抛り出す総理が続けて現れ、挙げ句の果てに漢字の読めない奴まで自公政権のトップに座る。
自公政権を支えている国会議員を見ろ。そのまんま東が目立たなくなるような、なんとも非道い面をした奴ばかりじゃないか。威張り腐ったヤクザ面と、なま狡い小役人面ばかりだが、国民が投票で「この人がいい。このマニフェストなら幸せになれる」と思って選んだのだから仕方がない。
オバカテレビと大新聞、それに教育者や宗教家までグルになって、日本人の判断力を奪い、自分では全くものを考えない人たちにしてしまった結果なのだ。

子供は勿論、親も教師もみんな、何も真剣にものを考えない。
幸せになるのは、考える者と勇気のある人の権利なのだ。
上野動物園の猿山のエテ公でも、日本人より考えるのに違いないと俺は思っている。
東京都議選後の自民党内のみっともないゴタゴタを、連日テレビは面白おかしく放送しているが、これも面白がらせて国民の怒りのエネルギーを薄めて拡散させる狙いかもしれない。

一国の政治が低俗バラエティ番組になり、視聴者が口を開けて笑ったりバカにしたり同情したりしている間に、日本はどんどん坂道を転がり落ちる。
 オバカテレビに出て人気がある、そのまんま東コト東国原宮崎県知事のところへ、自民党のお偉い選挙対策委員長がわざわざ出掛けて行って衆院選への出馬を懇請し、条件を突き付けられて赤恥を掻いたところで、日本という国は終わった。
このバカげた芝居をしている国と国民は、厳しい二十一世紀で存在し得ない。



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