第88回 『2チャンネルを見て……』

読売ジャイアンツが、開幕戦で上原を温存してヤクルトに負け、そのままズルズルと五連敗したから、ジャイアンツが大嫌いな俺は嬉しくて堪らない。
世間の人は、自民党とジャイアンツが好きな奴が多いから、いくら嬉しくても、俺は表ではバンザイをしたり、はしゃいだりはしないと決めている。
若貴兄弟が全盛だった二十年ほど前に、「あんな相撲取りは大嫌いだ」とあちこちで言ったり書いたりして、みんなに眉を顰められ反発されて、俺は危うく作家生命を失うところだった。
その頃は俺も若くて勇ましかったが、古稀を迎えた今はズル賢くなったから、そんな危ないことはやらずにホームページに書く。  プロ野球が好きだから、俺は読売ジャイアンツが嫌いだ。嫌いと言うよりは、むしろ憎む。
読売ジャイアンツの歴史は、大袈裟に言えばアメリカのそれに似ている。読売ジャイアンツは昔から、自分が強くなって優勝する為には、手段を選ばずどんなことでも平気でやってのけた。

アメリカも同じだ。最近だけでも沢山ある。ベトナム戦争のトンキン湾事件も、デッチ上げだと今では分かっているし、イラク戦争だって開戦の理由にした大量破壊兵器なんて、フセインが持っていなかったのを、知っていた。つまり嘘をついてイチャモンをつけたのだと、ブッシュ大統領は白状したのだ。

読売ジャイアンツは、ヤクザの手口で江川卓を獲り、詐欺師の手口で桑田真澄を獲った。そしてドラフト制度を滅茶苦茶にして、FA制度でスタープレイヤーを金に飽かせて獲り放題にしたから、呆れたイチローや松井秀は、日本のプロ野球に愛想を尽かしてメジャーに行ってしまったのだ。
とにかく読売は、プロ野球の為になることは一つもせず、詰まらなくなるようなことばかりするから、俺に憎まれても当たり前なのだ。
特にナベツネという爺いが、一番悪い。読売新聞が売れる為なら何でもするという、節操もモラルも何もない老い耄れだから、これはもう老害なんて哀れなものではなく、メタミドホスか黄砂みたいな、なんとかして防がなければ、日本人が非道い目に遭う代物だと、俺は確信している。
俺の大事な日本のプロ野球を破壊しただけではない。この爺いは小沢一郎に、大連立なんてことを吹き込んで、民主党まで壊してしまった。
 
涙目が売りの原監督は、開幕のヤクルト戦でエースの上原を、次の中日戦に備えて温存して、自分で掘った落とし穴に脳天から真っ逆さまに落ちた。
ラミレスとクライジンガーを、札束で頬を叩くようにして獲ったジャイアンツは、それがルール違反ではないと言っても、けっして美しいことでもよくやったと誉められることでもない。
コミッショナーはナベツネの子分だから何も言わないが、ジャイアンツの今季の補強は、まるでバブルの頃の成金と同じだ。ナベツネと福井前日銀総裁は、浅ましいこと赤い尻丸出しの猿と一緒だから、子供に見せちゃぁいけないと俺は思っている。

それなのに、なぜ「2チャンネラー」は、原辰徳や選手のことばかり罵るんだろう。
五連敗の、目を背けるようなジャイアンツにしたのは、原辰徳やラミレスじゃないぞ。
ナベツネなんだぞ。今起こっていることは、突発的なことじゃない。
ずっと続いているんだ。どうか、そのことに目を向けてくれ。

目次へ戻る