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薄気味わるい喋り方2004/02/20(Fri) 00:00
 
気の毒な拉致被害者と一緒にテレビに出る外務省の中山という婆さんは、気取ってだか地声かしらないが、慇懃無礼な宮中訛りの日本語を喋る。九州じゃない宮中だ。そういえば田中康夫長野県知事も、恐れ多くももったいなくも皇太子殿下とそっくりな日本語を喋る。スチュワデスにもこの話法を真似る田舎娘がいるが、親の面が見てやりたいと商社を定年退職して、顧問をしてる爺様が同じことばかり一時間も喋る。




頭の中が空っぽ2004/02/10(Tue) 00:00
 
長嶋茂雄の右の耳を摘まんで、中を覗き込んだ人は、仰天すると元新聞記者の爺様は一月に二十回も言う。
なんと左の耳の穴を通して向こう側の景色が見えると言うのだ。つまりアリンピックで日本チームを率いる監督は、
世界でただ一人の脳味噌を持たない、珍しいヒトらしい。
それでもアテネ・オリンピックには、アメリカチームが出られないので、松坂と小笠原さえ居れば、監督は脳味噌の無いヒトでも金メダルは太鼓判なんだそうだ。





取り縄で逮捕した話2004/01/16(Fri) 00:00
 
元刑事だったという爺様は、一杯飲むとそれまでとガラリと変わって、自慢して威張り腐るので常連に敬遠されている。
その日も僕が入って行くと、カウンターでふんぞり返っていて「おいッ、お前は取り縄で逮捕されたことはないだろう」と、偉そうに吠えた。
僕は忘れたい昔を思い出す。
昭和四十年代の前半までは、年輩の刑事は取り縄という細引きのロープを、手錠の他に持っていて、鮮やかな手付きで犯人をギリギリ巻きにして逮捕したものだ。
逮捕された方は、この方が手錠よりずっと応える。「参った。やられたぁ!」と、目を瞑る想いがする。その瞬間闘志が萎えるのだ。
「昔のことは、みんな忘れた。ミョウガを喰ったせいかな」僕は惚けて離れた席に坐る。





嫌ッ、くじらないで2003/12/30(Tue) 00:00
 
 海岸に打ち上げられた鯨の所有権は、昔から見つけた男じゃなくて最初にまたがって「この鯨、俺んだ」と、大音声で呼ばわった男にあるという。
 バブルが弾けた頃だというから、そんなに昔のことではない。
 小田原の浜に打ち上げられた鯨に、よじ登ってまたがろうとしたオッサンがいて、突然、姿が消えた。
 打ち上げられた不運な鯨は牝で、オッサンはあろうことか、汐でほとびたアソコに底までヌルヌル落ちてしまったのだという。
 暗くて生暖かいアソコの中で、オッサンは懸命に上によじ登ろうと、両手でミミズ千匹の壁を掴み、両足で仔袋の丘を蹴飛ばす。
 そしたら牝の鯨はそれまで瞑っていた目を開けると、尻尾をパタパタさせて、潤んだ瞳で「嫌ッ。くじらないで……」と、呻いたのだそうだ。
 ドジなオッサンが窒息しないで鯨の所有権を得たかどうかは、神奈川テレビも報じなかったので分からない。





駄目だ、名古屋が近くなる。2003/12/15(Mon) 00:00
 
国分寺から荻窪に越して来た、と言ったオッサンに常連の爺いは声を揃えて「あれまぁ」なんて否定的なことを呟く。
オッサンが怪訝な顔をしたのに、「援交の値段が吉祥寺や荻窪は国分寺より平均5000円は高いんだ」と、皆とても気の毒そうに教えた。
「しまった、そんなら国立か立川に越すんだった」と、浅ましくオッサンが叫んだのだが、常連の爺いはかぶりを振って「国立や立川じゃ国分寺と変わんない」と言う。
「そいじゃ西八王子、いや大月ならどうだ」と、焦って言ったのに、「ウン、それだけ新宿から遠くなれば、だいぶ安くなる。勿論タマにもよるんだが」なんて答えたから、勢い込んだオッサンが、「そんなら松本の先まで越したら、ほとんどタダだな」と、叫んだら、畳屋の隠居がポソリと、「そうは行かねえ。駄目だ、名古屋が近くなっちまう」





二十匹の豚の四十の尻2003/11/30(Sun) 00:00
 
台湾はいい所で、若い男は豚を二十匹持つと結婚する資格が出来るのだと言ったのは、何をしているのか分からぬ、正直言ってカタギだとは思えぬ初老のハゲ。
新婚の夫婦は初夜が明けると、鋭利な包丁で豚の丸い尻をスパリと切って二人で喰べる。
切り口に泥を掌で塗っておくのが急所、肝腎なところだと、怪しいハゲは嬉しそうに言う。
豚の尻は左右ふたつあるから、四十一日目に最初に切った尻に戻るのだが、塗った泥のお陰で膿みもせず見事に盛り上がっている。
日本人もアメリカ人も豚を殺して喰べてしまうから、この台湾の偉大な永久運動を知らないとハゲが言ったのを聞いて
“その台湾の嫁さんは、サラダも刺身も喰べさせてもらえねえのか”
と、言ったのは畳屋の隠居。
“馬鹿ぁ言うな。切り取った尻の肉を市場に持っていけば、魚でもチンゲン菜でも何でも換えてくれる”
なるほどと感心した畳屋の隠居に代わって、元新聞記者の爺様が、
“けど、台湾は暖かいところだけど、着るもんはどうやって買うのかな”
なんていぶかしそうな声で言うと、良く訊いてくれたとニコリとした初老のハゲ、
“二十匹豚がいると、だいたい半分はメスだ。放っておいても仔豚が産まれる。それを抱えて市場に行けば、ブラジャーでもベビードールでも何でも自由自在だ”
ベビードールとは懐かしいと、常連の爺様たちは、遠くに焦点の合った目になったのだ。





ウンコになった180人2003/11/21(Fri) 00:00
 
「台統文歌大学のラグビー部には、何年経ってもアトゥーって、南の島から来た凄い選手がいたんだ。
落第を続けているのか学士入学でもしたのかと思っていたら、別の人間だってさ。
その男が育った南の島では、ほとんど皆、姓はアトゥーなんだって」
皆に教えてくれたのは、半世紀前に花園でラグビーをしたことが自慢の元お役人。
「その大学のラグビー部に毎年200人、新入生が入部するんだけど、3年経って4年生になった時は
20人しか残っていない。あとの180人はどうなってしまったのか?」
得意そうに言ったのは、元業界紙の記者だという、これも酒を呑むと涎を垂らす爺さん。
「練習に耐え兼ねて、ケツを割ったんだろ」
面白くもないという顔をした常連たちに、元記者の爺さんは、
「違う。アトゥーが、喰べちゃったんだ」
涎が床にしたたり落ちるオッサン・爺さん酒場。





ありふれた名前2003/11/19(Wed) 00:00
 
珍しく常連に混じって酒を呑みだした若い男に、名前を訊いた渋柿面をした爺さん。
物怖じしない勇敢な若い男が「加藤っていいますけど……」と、それが何だ、みたいな顔をしたのに爺さんニヤリとして、
「山田、加藤、犬のクソって言うんだ。珍しくもねえ」
これは、喧嘩さえ覚悟の上なら佐藤でも木村でも使える。
アベだって阿部なら大丈夫だが、安部はまず無理だ。





嘘のサンパチ2003/11/12(Wed) 00:00
 
人は本当ではないことを言う時、無意識に数字は三と八を使うとタイル職のケンさんは言う。
「俺はあの娘に、年に八百万円もお手当てをだしている」
とか、
「俺のナニを女子大生がメジャーで計ったら、18センチ3ミリで、これじゃ無理だと青い顔をした」
なんて言うのは、“嘘のサンパチ”と言って、みんな嘘だそうだ。
なら、小泉純一郎の演説に出てくる数は、三と八に決まってら。





おぞましくて身の毛がよだつ話2003/11/11(Tue) 00:00
 
「俺がハタチの頃、新聞の三面に『三十二歳の前夫、復縁を迫って三十三歳の前妻を刺す』なんて記事があると、この歳になってまだこんなことやって、信じられないと目を背ける想いだったが、それから三十五年経って五十五歳になっても、俺は同じことをやりかねないんだから、色の道は切なく苦しい」と言ったのは、商事会社の部長だというオッサン。
「おまけにこの頃はバイアグラを呑んで、ヤマタクがやる。
中村玉緒と土井たか子も、男にバイアグラを呑ませて、やる。
宮沢喜一も田原総一朗も皆、週刊現代をテキストにして、バイアグラを呑んでやる。
日本中、ホラー・ポルノ映画のロケだ」
それを聞いた爺さんたちは浮かない顔で、その世にも浅ましいシーンを想う。
日本は今や巨大なサル山と化したらしい。





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